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パッシブ設計

パッシブ設計<2つのシミュレーション>

●設計者によって異なる、「パッシブデザイン」の中身 家の断熱性が重要と気付いた建て主さんを中心に、「パッシブデザイン」という言葉を聞いたことのある方も増えてきたと思います。
ただ「パッシブデザイン」と言っても、これから紹介する日照・室温シミュレーションまで行う設計者は、未だ多くないようです。
パッシブデザインを重視する建て主さんは、設計者がどんな検討をどのような方法で行っているか、具体的に確認すると安心です。

●日照シミュレーション

計算したUA値が良くても、庇等がなく夏の日射しが大きな窓から室内へ長時間入ると、猛烈な暑さとなる可能性があります。
逆に、冬の日射は自然の恵み。可能な周辺環境であれば、室内へ積極的に取り入れたい。日射遮蔽/日射取得の検討は重要です。

敷地の周辺建物と太陽の動き、計画建物の窓配置等を反映して、室内に日射しが入ってくる時間をシミュレーションします。
季節で変化する太陽高度と軒や庇による日射しの遮りを3D確認し、軒や庇の適切な出幅を決定していきます。

また、周辺建物等による日影の視覚化だけでなく、南隣地が将来建替えの場合など、周辺環境の変化を踏まえた設計が可能です。
庭の配置(日当たり)も自邸が生む影も確認しながら計画できるので、余白を大切にするtaruShiruの設計には不可欠です。
(使用ソフト:ホームズ君)

●室温シミュレーション

*上図は断熱リフォームでの検討事例です。部屋の塗り色の違いで、温度の差がビジュアル化されるので分かりやすいです。

1年間を通して各室の室温や表面温度、そして健康・快適感に影響大な冬の最低室温をシミュレーションして見える化します。
「UA値」という体感の分かり難い数値を頼りにせずとも、「室温」で暮らしの環境がイメージできるのが利点です。
日照シミュレーションで検討した日射しは、日射熱取得量として計算され、それが及ぼす影響も加味して室温が計算されます。

また、暖冷房負荷の非定常計算(時々刻々)を元に、エアコン等冷暖房の機種選定や電気代の計算を行います。
つまり建てる前に、エアコン運転時間や冷暖房コストが想定され、具体的にイメージできることになります。

なお、換気設備(少なからず熱損失を伴う)もトータルで検討し、1年を通して快適と感じられる室内環境をご提案します。
結露計算も同じソフトで併せて行い、屋根・壁・床(基礎)の各部について、結露リスクに対する安全性をチェックしています。
(使用ソフト:ホームズ君)
●断熱・気密・パッシブ設計 太陽の自然の恵みを極力生かして(パッシブ設計)、断熱性・気密性を高めた住まいは、無駄な冷暖房エネルギーを使わずに済みます。
またコスト面だけでなく、余計な電力を使用しない点で環境負荷が小さく、災害時のレジリエンス度も高い建物となります。
断熱・気密・パッシブ設計は、三位一体です。快適な室内環境のためには、1つも欠けてはなりません。