その当時、しっかりと丁寧に作られた築43年の家。
それを購入した建て主さんは、残された古いものに宿る価値に気付いた方でした。
新築では生み出せないリノベーションの魅力とは、時間です。
そこで営まれた時間を引き継ぐことが、空間を豊かにします。
古き良きは生かしながら、耐震・断熱性能を向上させて、更に同じ年数は住めるように。
床下には防湿のためのコンクリートを打ち、既存基礎はアラミド繊維なども用いて補強。
既存の屋根瓦は下ろし、ガルバリウム鋼板へ葺き替えて軽量化。区の補助金も活用して
耐力壁の増設や金物補強を行い、耐震診断の評点は0.14から1.14まで向上しました。
床下はホウ酸防蟻処理を施した上で、気密性を高めて基礎断熱とし、床下エアコンを導入。
メンテが良好だった外壁は極力手を加えずに、一部サッシを交換&内窓を活用しています。