11月末、生協・パルシステム埼玉さん主催の【福島スタディツアー】に参加してきました。
「東日本大震災の被災地の現状を知ろう」というバスツアーで、20名程での日帰り旅。
私自身は震災の翌年、地元の方に案内いただき南相馬周辺を訪れて以来です。
移動中の車窓から見た、飯舘村の美しい風景が今も目に焼き付いています。
現地では、いわき市の老舗旅館【古滝屋】館主の里見喜生さんにご案内いただき、富岡町へ。
訪れた「夜ノ森地区」は、2023年4月に避難指示が解除されたばかりとのこと。
外壁が綺麗で住んでいるように見える家も、除染作業で清掃されてピカピカとなった結果で、
多くが空き家であったり、解体期限の迫る家、あるいは戻って住んでいる家もあるとのこと。
数時間の滞在でしたが、震災当時のまま玄関脇に数台の自転車が残された家を見た時には、
「自分の住む街、故郷で起きたことだとしたら…」と、想像せずにいられませんでした。
能登半島地震から、明後日で1年。
建築に携わる自身の職責としても、
■耐震性、安全性の高い住まい(安心して長く暮らせること)
■断熱性の高い住まい(小さなエネルギーで、健康・快適に暮らせること)
の重要性を再確認し、
新築・改修、規模に関わらず、来年も1軒ずつ丁寧にしっかりと、
そのような住まいを地域の中に残していきたいと改めて強く感じた旅となりました。
◆原子力災害考証館
古滝屋さんの館内に設けられています。
裁判の記録や、津波で亡くなった方の遺品(ご家族が提供)など、公的な資料館から
こぼれ落ちている事実が展示されています。
◆富岡港から福島第二原発を見る
港の新築後、未だ水揚げで使用されていないとのこと。
近くの高台には、町で昨年建立したばかりの慰霊碑がありました。
碑文から、その想いの重さが伝わります。
帰りながら「道の駅ならは」に立ち寄って、地域の名産品をお土産に。
◆おまけの話
我が家の日々の食材は7割がパルシステムさん頼みですが、ご縁あってパルシステム埼玉さんと
提携し、「住まいの相談員」として時々、組合員(利用者)さん向けにセミナーをしています。
→住まいるぱる